現行基準は、損益計算書において純損益の表示を要求していますが、他の具体的な小計(段階利益)の表示は要求しておらず、同じ業界の企業間でも小計の表示及び計算の不統一や同じ名称の小計が異なる企業では異なる方法で定義されていること等が見受けられました。このような不統一により、財務諸表利用者は提...
今回は、IFRS(国際財務報告基準)を任意適用した日本企業の損益計算書の表示に関して、段階損益及び計算書方式の事例をご紹介します。 1.段階損益に関する検討 IFRSにおいては、純損益、その他の包括利益の合計、当期の包括利益の合計を表示することを要求(IAS第1号「財務諸表の表示」第81A項)していること...
損益計算書では、多くの企業は売上総利益や営業利益を表示していました。営業利益の算定方法は必ずしも統一されておらず、持分法による投資損益を含むか含まないかなどの違いが見られました。また、MD&Aでは損益計算書でも表示される業績指標に加えて、調整後営業利益や調整後EBITDA、コア営業利益等を用...
IFRSを開示で読み解く(第44回) IFRS第16号の適用から見る日本の新リース基準の財務的な影響 ASBJは、日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、2023年5月2日付で新リース会計基準案を公表しました。過去のIFRS16適用時の影響から現行日本基準を適用している企業が新リース会計...