そのような気持ちは封を、開いた瞬間に、真っ先に相手に届いてしまう。それが手紙の一番に恐ろしいところと言えよう。愛している気持ちは届くかもしれないが、同時にその幼稚さや、愛の浅さや、性格の悪さまでもが相手に届いてしまう。手紙というものは、人間の心を映す鏡のような存在でもある...