橋の上から見下ろした川の中で、大きな影がのそりのそりと左右の手足を交互に動かして、濃緑色の深淵(しんえん)に溶けていった。国の特別天然記念物オオサンショウウオを自然下で初めて見たのは小学生のときだった。