戦時中、勤労動員で(しょう)大宮製造所の製図部門にいた。鉛筆書きの風船爆弾の図面を縮尺し、トレーシングペーパーに墨をつけた烏口(からすぐち)で清書するのが仕事だった。 ペーパーの余白はメモ用紙にした。大きめの物は別にとっておき、昼休みに8ミリ間隔の罫線…...