厚生年金の見直しをめぐり、厚生労働省が具体的な検討を進めている。5年間の有期給付となる女性(妻)の対象を段階的に広げる方針だ。対象を現行の30歳未満から40歳未満に変更し、その後、20年程度かけて60歳未満まで引き上げる考え。スムーズな制度移行をめざす。
すでに遺族厚生年金を受け取っている人は、検討案の対象外で引き続き受給できる。新制度が施行された後も、妻の有期給付については長い時間をかけて段階的に移行させる。20~50代で子どもがいる場合や、高齢期に配偶者を亡くした場合の無期限給付については、現行制度に変更はない。
例えば、厚生年金加入者が亡くなった場合に配偶者らに支給される遺族厚生年金でも、受給要件が性別によって異なっており、今年7月に厚生労働省社会保障審議会の部会で見直しが始まりました。最近話題になっている、年収が一定額を超えるとパート労働者らの手取りが減る、いわゆる「年収の壁」問題...