近畿大学病院(大阪府)の中川和彦がんセンター長らは2022年、肺がんの治療選択時の説明について、医師と患者の意識調査を実施し、23年11月に発表した。 医師217人と、肺がん患者の会ワンステップの会員ら、非小細胞肺がんで薬物療法の経験がある182人から有効回答を得た。 治療選択肢が五つある場合、...
一方、亡くなった人の数(20年)では、男性は肺がんが約5万3千人で最多。女性は2万2千人で大腸がんの次に多い。 肺がんの約9割を占めるのは非小細胞がんだ。比較的早期であれば、治療は手術が中心で、手術が難しい場合は放射線治療を行う。進行すると、放射線治療や薬物治療が中心となる。 診断時、...
男性は19年7月まで肺がんと診断されず、発覚時にはがんがステージ3まで進行し、手術は不可能な状態だった。 名大病院は16年以降、同様のミスで治療が遅れ、その後患者が死亡した事例を6件公表している。丸山彰一病院長は「私たちの医療行為が不適切だった。深くおわびをしたい」と謝罪。主治医以外...
「血管の重なりを、若い医師が読み誤ったんだろう」 2020年7月、医師免許を持つ厚生労働省の医系技官、丹藤昌治(たんとうまさはる)さん(50)は、職場の定期健康診断の結果を見て、そう思った。 胸のX(エックス)線写真で、左肺に白い影があり、精密検査を受けるようにと書いてあった。 「前年...