書評と いうよりもこういう読み方で大丈夫であろうか、このような問い掛けを発する形 の紹介も許されてよい場合もあるのではないか、そのように考えながら本稿を進 めることにしたい。 2ところで、著者が構想する不法行為とはそもそもどのような世界であろう か。体系的な叙述にとって重要な...