しかし今年の六月に、女性誌の対談でお目にかかった時は、とてもお元気でよく話された。来年は百歳の祝いを盛大にするということも決まっていたのである。 喪失感はとても大きい。瀬戸内先生は、単に文学界の重鎮だったということではなく、私たち女性作家にとって精神的支柱であり目標であった...