真っ赤に塗り込められた壁を埋め尽くす色とりどりの三角文に、ずらりと並ぶ盾や矢を収める道具。人を乗せた馬もいる。ワラビ手文はほとばしる生命の息吹か。天井を覆う無数の珠文(しゅもん)は夜空にきらめく満天の星々みたい。しばしぼうぜんと立ち尽くす。 実はこれ、古墳に隣接する王塚...