五回裏無死。守る気仙沼にとって0―5の劣勢の場面。打席に入ったのは2打席連続で右方向のヒットを打っている東北の6番、種村一晟(いっせい)選手(3年)だ。1ボールのあとの2球目。打球はまたも右方向へ伸びていった。 右翼手の河野開(ひらく)主将(3年)は、後方へ伸びていく球に向かって走...