代社会批判』『道徳の現実性』を中心に検討した。如是閑は社会有機体論を理論枠組として、社会を個人の単 なる集合体とする原子論的思考、社会を個人の存在を超越した存在とする全体論的思考の双方とも批判した。 そして、「個人か社会か」といった二者択一を斥けて両者の相関関係に着目し、個の自律性...