河野臨も今年は本局まで13勝14敗と負け越し、苦しんでいたが、6月からは4勝2敗と復調の兆しが見える。このふたりがリーグ残留をめざす一番は7月9日、日本棋院東京本院「幽玄の間」で打たれた。 白2、4の三々と小目の組み合わせは、河野の白番愛用の布石だ。白8の割り打ちは従来の考え方と違...
ここでまともに戦うのは黒も大変なので、隅の石を捨て石にして整形し、黒67とトビ出して、白12の出切りから始まった戦いが一応一段落しました。この結果、白の名人が実利をとり、黒の本因坊が厚みで対抗する本来の棋風通りの分かれとなりました。
黒番の河野は黒3の小目から5とシマった。さらに黒7とハサんで19まで、下辺から右辺一帯に模様を築く。スケールの大きな構想だ。河野はどちらかといえばバランスを考えながら打つタイプ。「黒が村川さんのような布石ですね」と解説の林漢傑七段。 白はどこから手をつけるのか。村川はノー...