パーキンソン病は中脳黒質緻密層の神経細胞変性によりドパミンが欠乏し,振戦,固縮, 無動,姿勢·歩行障害など運動系の障害を主徴とする進行性神経変性疾患である。その治療はドパミンの前駆物質であるL-DOPAが中心となる。L-DOPA単剤投与の有効性は約80 %であるが長期投与により効果が減弱し...
グループは、症状や病気の進行のしかたから典型的なパーキンソン病と診断され治療を受けていた患者の死後、脳を解剖して詳しく調べた。すると、αシヌクレインは蓄積しておらず、「TDP―43」という別のたんぱく質が異常にたまっており、神経細胞死が起きているのを見つけた。 このたんぱく質は...
特に,一歩目が踏み出せなくなるすくみ足や歩幅の減少,歩行時のゆらぎの増加といった特徴的な歩行障害が見られる.そのため,歩行軌道に着目して発症を早期に発見することが有効である.このような背景から,日常生活の中における歩行軌道の計測およびそのパターン認識に基づいた診断が求められ...
パーキンソニズムとは,PDを特徴づける4つの主要症候,すなわち振戦もしくは固縮,動作緩慢,姿勢反射障害のうち少なくとも2つの症候を発現している状態をさす.パーキンソニズムは, 錐体外路系の変性そのものが主たる原因である特発性パーキンソニズムと,その原因となる疾患が別にあり二次的に...