もう一つは、まだ五等官のくせに、助手や看護卒から一つ上の『閣下』という敬称をもって呼ばれたがること。「ねえ、アレクサンドル・ダヴィードィチ、君はどう思うかね」と、このサモイレンコと並んで肩のあたりの深さまで来た時、ラエーフスキイが口を切った、「仮りにだよ、好きで一...