小学五年の頃、映画「ぼくらの七日間戦争」のテレビ放映を観(み)て、すぐさま角川文庫の〈ぼくらシリーズ〉を集め始めた。それまでまったく読書の習慣が身についていなかったから、すすんで親に小説を買ってくれなどとねだったのは、初めてだった。 〈宗田理(そうだおさむ)を読む〉という行為...